「あの人しかできない集計」を、
6時間で「誰がやっても
同じ手順」に。
6時間で
同じ
担当者の経験頼みだった売上と収支の集計を、生成AIの集計手順と手順書に置き換えました。時間外作業を月15時間減らす目標で、大分市の補助金を使った実質負担は19.5万円。従業員数名のサービス業の事例です。

2026年9月、受講企業の事務所にて。投影資料の宛名と会場情報は加工しています。
Figures
数字で見る規模と目標
受講企業の規模と、補助金の申請時に設定した削減目標です。効果は研修翌月(2026年10月分)から実測します。
- 企業規模
- 受講3名
- 経営者1名と現場責任者2名。従業員数名で、店舗2か所の運営と催事販売を行う事業者
- 削減目標(月)
- 20時間
- 催事の収支と店舗2か所の日次売上の集計にかかる時間。うち15時間は営業時間外の作業
- 金額に換算(年)
- 約54万円
- 月20時間 × 12か月 × 2,250円(会社が負担する人件費の目安)
- 手順書
- 2業務
- 催事販売の収支集計と店舗の日次締め。研修時間内に作成し、この目標は達成
研修の費用と、回収の見込み(税込)
| 研修費 | 495,000円 |
|---|---|
| 大分市の補助金(DX研修・補助率2/3) | − 300,000円 |
| 受講企業の実質負担 | 195,000円 |
| 年間の削減見込み | 約540,000円 |
| 回収の見込み | 約5か月 |
目標値は補助金の申請時に受講企業が設定したもので、達成を保証するものではありません。効果は2026年10月分から集計の所要時間を記録し、研修前と比較して測定します。1時間あたり2,250円は、大分県「毎月勤労統計調査 令和7年平均」の現金給与総額(月304,379円)を総実労働時間(月157.3時間)で割り、事業主が負担する社会保険料等を加えた概算です。時間外労働の割増賃金は含めていません。補助金は大分市の交付決定額です。
Before
研修前の状態
大分市内で店舗の運営と催事での販売を行う事業者。日々の売上と催事ごとの収支は担当者が経験で集計しており、営業時間外にデータ処理をすることが常態化していました。告知文や案内文の作成にも時間がかかり、責任者ごとに手順が違うため引き継ぎも難しい状態でした。
- 日次売上と催事の収支の集計が、担当者の判断に頼っていた
- データ処理が営業時間外にずれ込んでいた
- 告知文・案内文の作成に時間がかかる
- 責任者ごとに手順が違い、引き継げない
Approach
当社が最も時間をかけるのは、研修の前です
研修そのものも大切ですが、それ以上に大切なのが事前のヒアリングと打ち合わせだと考えています。どの業務に時間がかかっているか、誰がどう進めているか、どの書類を題材にするか。ここを現場で確かめてから研修を設計するので、受講者は自分の仕事そのもので演習でき、研修の翌日から使えるものが残ります。この事例でも、打ち合わせを3回重ねてから研修に入りました。
打ち合わせから研修まで
初回の打ち合わせから研修当日まで4週間弱。対面の打ち合わせは計3回で、ヒアリングと研修の設計に最も時間をかけました。補助金は申請から2日で交付決定。書類のやり取りはチャットで済ませ、申請は企業自身が行い、当社は書類の作成を支援しています。
- 8月9日
1回目の
打ち合わせ (現場で ヒアリング) 同社の店舗に伺い、経営者と、時間のかかっている業務(催事の収支と店舗の日次売上の集計、告知文の作成、責任者ごとに違う手順)を確認。日々の集計や告知文づくりを実際にどう進めているか、使っている帳票やデータをその場で見せてもらい、研修で扱う題材の候補を決めました。大分市の補助金を使う進め方もこの場で決定。翌朝、補助金の記入フォームと契約書のひな形をお送りしました。
- 8月10日〜14日
必要書類の
受け取り 企業側にお願いしたのは、登記事項証明書・市税完納証明書・決算書の3点を取得することだけ。写真をチャットで受け取り、申請書一式の作成は当社が支援しました。
- 8月中旬
2回目の
打ち合わせ (受講者と 日程) 集計や告知文づくりを担当者ごとに聞き取り、どこで判断が分かれているか、どこが引き継げていないかを確認。受講は経営者1名と現場責任者2名の3名、日程は9月4日14時〜20時に決めました(8月18日確定)。受講3名以上が補助上限30万円の条件です。
- 8月19日
交付申請
当社の支援で作成した申請書類を企業が確認し、企業から大分市へメールで提出しました。
- 8月21日
交付決定
(補助額30万円) 申請から2日で交付決定。ここから研修の契約と発注ができます(交付決定前の発注は補助対象外)。
- 8月下旬
3回目の
打ち合わせ (研修設計の 確認) 演習で使う同社の書類とデータを預かり、演習の流れ、研修時間内に作る成果物(AI利用ガイドライン・手順書2業務分・集計手順)、当日の進め方を合意しました。ここで決めた内容がそのまま教材になります。
- 8月25日〜27日
教材の
作成と 契約 打ち合わせで預かった実データを題材に、受講者用テキスト・投影資料・演習課題を作成。研修の業務委託契約を電子契約で締結しました。
- 9月4日
研修当日
(6時間) 14時〜20時(休憩20分)、同社の事務所で実施。中身は下の「研修当日の中身」のとおりです。
- 9月7日
実績報告
報告書類(報告書・実施報告書・収支決算書・研修当日の写真など)の作成を当社が支援し、企業が確認のうえ大分市へ提出しました。
Training Day
研修当日の中身
1日型・6時間。経済産業省・IPA「デジタルスキル標準」のDXリテラシー標準に沿って構成し、演習はすべて同社の実データで行いました。
- 1
DXの
必要性と、 AIの 安全な 使い方 経済産業省・IPA「デジタルスキル標準」に沿って背景と基礎を押さえたうえで、入力した内容を学習に使わせない設定と、社外に出してよい情報の線引きを決め、AI利用ガイドラインを作成しました。
- 2
実データでの
演習 売上・収支データの集計と、告知文・案内文の作成を、実際の書類を題材に演習。誰がやっても同じ形式で集計できる手順を作りました。
- 3
属人業務の
手順書化 催事販売の収支集計と店舗の日次締めの2業務について、担当者の頭の中にあった手順を書き出し、手順書の形にしました。
- 4
3ヶ月の
実装計画 研修で作ったものを日常業務に組み込む計画を、受講者自身が作成。効果の測り方(作業時間の記録)まで決めて終了しました。
お渡ししたもの
- 受講者用テキストとプロンプト集
- AI利用ガイドライン(社内ルール)
- 手順書2業務分(催事販売の収支集計/店舗の日次締め)
- 生成AIを用いた集計手順
- 確認テスト
- 3ヶ月の実装計画
- 大分市 人材育成応援事業(DX研修)の申請書類の作成支援
Voice
研修の効果(お客様の声)
研修で役に立った助言
生成AIに任せる前に、まず自社の手順を言葉にする必要があるという助言。催事の収支集計は担当者の判断に頼っていたが、何をどの順で見ているかを書き出したことで、はじめて同じ形式で処理させられるようになった。また、社外に出してよい情報とそうでない情報の線引きを先に決めておくという指摘も、日々の利用にあたり具体的で参考になった。
研修の効果
催事の回ごとの収支と店舗2か所の日次売上について、生成AIを用いた集計手順を作成した。これまで営業時間外に行っていたデータ処理を短縮できる見通しが立ち、集計結果を同じ形式で比較できるようになったことで、次回の出店計画や仕入の判断に用いる材料が揃った。あわせて研修中に社内のAI利用ガイドラインを作成し、受講した3名が共通の判断基準を持つことができた。
これからの計画
研修で作成した集計手順書を用いて、10月分の催事の収支と店舗の日次売上の集計を実際に運用する。運用しながら手順の抜けを補い、現場責任者2名が同じ手順で同じ結果を出せる状態にする。告知文のテンプレート集は次回の催事から使用する。
受講企業が大分市へ提出した実績報告書(自主研修事業実施報告書)より。社名を伏せ、業務名を一般化しています。
After
研修のあとに続けること
研修の1〜2週間後にフォローアップ面談を行い、3か月の実装計画がどこで止まっているかを確認します。10月分から集計の所要時間を記録して研修前と比較し、手順書は月1回見直します。告知文のテンプレートは次回の催事から使います。
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